足掻いて、足掻いて


下らない自己嫌悪を助長するような
浅ましい君の手のひら
私に触れるその温度は
何だ生ぬるいじゃあないか

触れただけで折れるような枝だ
悲しさだけで散るような花だ
春にしては寒すぎて
冬と呼ぶには馴れ馴れしく
爛々と輝く蛍光灯で
私達は闇を忘れる

だって
生きている
切ないくらいの激痛を携えて
たった一人で
でも完璧な孤独は知らないまま

非凡になりきれずに
私達は呼吸を続けて
鮮やかな春を待つ
芽吹く瞬間が
いつか訪れますようにと

明日になれば君の手のひらは
きっと氷みたいに冷たいんだろう
目を閉じて味わいたい
忘れた暗闇を懐古しながら
今その時だけは
何もかも許されるように