far from


滲ませて膿ませれば良い
目に見える傷を愛す
滴るおまえにキス
代弁者を気取れよ
嘘をばらまいたら
赤い痕だけが本当

捧げる言葉は見失いがち
是か非か否か応か
そんな二色じゃない
知っていたね
限りなく灰色に近いものたち
濁っては澄んで
輝いては霞んだ
あの日を
祈る代わりに嚥下した
だからっているね
隠れた残虐性
見逃さない被虐願望
ふるわれたのは鋭利に刃
おまえが滴る、きらり

建て前は淀みなく
真実ほどたどたどしい
それでも
のこった赤いそれを
触れる舐める愛する

あすこに輝く太陽は
揺れた脳髄が魅せた明日
(これがわたし)