最高気温0°


熱を失う指先
消えていく感覚
君に触れても分からない
こんな寒空の下じゃ

開いたあかぎれから
滲む血が
君に
つきそうで
躊躇った指を
君はただ
悲しそうに見ていた

雪に同調して
霜焼けが疼いて
赤く熟れてかわいい
触れれば痛いくせに

立ちすくんだ君の
そのままの素足が
寒さに参って
酷い色だよ

氷より冷たい と
抱き締めた君が言う