お前の其の美しい。


あの日の声が
どこかに溶けたから
またそうやって
知らないふりをするんだろ

気付かない訳じゃない
気付きたくないだけだ
そんな下らない恐怖なんか

二人きりなら
どんなうそも吐けたね
今は唯
飾れない本音だけだね
偽りなんか無い生々しさで
傷付けるだけの刺々しさで

言葉を連ねては探すんだ
作為と確信
挑発と罠
救いを求めるてのひら
ほんとはそんなもの
一つだって無いのに

知っていた筈なんだ
嘲りと誘惑
嘆きと不幸
涙の訳だって

おまえのそのうつくしい
縋らない瞳が
唯少し 好きだったよ